長期投資家なら知っておきたい過去の下落相場&ショック
- ~1995:前半戦
- 1929:世界恐慌:下落率-86%
- 1961:キューバ危機:下落率-23%
- 1968:長期債15%越え&ベトナム戦争:下落率-33%
- 1972:ニクソンショック&オイルショック:下落率-47%
- 1980:スタグフレーションとFRB金利20%:下落率-24%
- 1987:レーガノミクスとブラックマンデー:下落率-30%
- 1995~:後半戦:急激な株価上昇
- 2000:ITバブル:下落率-52%
- 2007:サブプライムローン問題によるリーマンショック:下落率-56%
- 2018:そして現在、トランポノミクスの真っただ中
- 相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく
億リーマン2号です。
長期投資をする上で、知っておきたい過去の大幅下落相場、いわゆる●●ショックについて調べてみました。
歴史的な下落相場はそれだけでは存在せず、上昇相場とセットで現れます。結論から言うと「過度な期待と平静の繰り返し」ではないかと感じました。
自分なりに調べましたので、もし間違っているようならぜひ教えていただきたいです!数値は月毎のS&P500チャートで見たため本来の最高安値とは若干前後しますが、長期視点で見れば誤差範囲だと考えています。
~1995:前半戦
1929:世界恐慌:下落率-86%
第1次世界大戦からの景気拡大による供給多寡
- 最高値31.86(1929/10)
- 最安値4.4
第1次世界大戦以降、世界の中心となったアメリカ。マネーも集まり、供給力も上がり、経済拡大していきます。しかしその後、供給多寡に陥り、失望売りが続出。結果ブラックサーズデーへとつながっていきます。
1961:キューバ危機:下落率-23%
第2次世界大戦からの景気拡大とキューバ危機
- 最高値71.55(1961/11)
- 最安値54.75(1962/05)
第2次世界大戦でも勝利したアメリカはますます景気拡大が進みます。その後キューバ危機などの不安により、株価は大きな打撃をうけることになります。
1968:長期債15%越え&ベトナム戦争:下落率-33%
米国10年国債が15.84%を記録&インフレピーク&ベトナム戦争
- 最高値108.37(1968/01)
- 最安値72.72(1970/05)
またまた景気拡大が進み、インフレは6%、それを抑えるべく長期債は15%を超えます。そこにベトナム戦争などのイベントが発生し、下落相場へ投入します。
1972:ニクソンショック&オイルショック:下落率-47%
金ドル固定比率交換停止のバッドサプライズにオイルショックが追い打ち
- 最高値119.87(1968/01)
- 最安値63.57(1974/09)
いわゆるニクソンショックですが、金ドル固定比率交換の停止がネガティブサプライズで下落相場の引き金になります。加えて、オイルショックが直撃し、大きな下落率となりました。
1980:スタグフレーションとFRB金利20%:下落率-24%
オイルショックによる景気停滞、しかしインフレ。それに対して金利20%引き上げ
- 最高値140.52(1980/11)
- 最安値107.19(1982/06)
この辺は難しい。理解しきれていない。
オイルショックによって、景気停滞(スタグネーション)が起こります。しかしトイレットペーパー買い占めなどによりインフレも進んでしまいました。これらが同時に起こることをスタグフレーションと言います。
ロナルド・レーガン大統領による減税と、FRB(連邦準備制度)による金融引締のバランスによって調整を行いました。
1987:レーガノミクスとブラックマンデー:下落率-30%
プラザ合意によるドル安成功とルーブル合意によるドル高失敗でブラックマンデーへ
- 最高値329.80(1987/09)
- 最安値230.30(1987/11)
オイルショックからの脱却のためロナルド・レーガン大統領が行った経済施策がレーガノミクス。「強いアメリカ」の復活が掲げられました。G5にてドル安誘導のためのプラザ合意を結びます。しかし、それが行きすぎ、今度はG7にてドル高誘導へのルーブル合意を結びますが、これが失敗。ブラックマンデーへと続いていきます。
このころからコンピュータによる自動売買が増え、買いが買いを、売りが売りを呼ぶようになったといわれています。
1995~:後半戦:急激な株価上昇
ショックではありませんが、このころから急激に株価が上昇していきます。
2000:ITバブル:下落率-52%
コンピュータへの過度な期待に踊らされる
- 最高値1517.68(2000/07)
- 最安値735.09(2002/09)
Windows95により、コンピュータは普及定着が進みました。IT関連の生産・供給も増加し、技術革新により期待はどんどん膨らんでいきます。しかし、コンピュータの買い替えはそう多くはありません、結果的に市場は飽和状態となります。IT革新によって在庫が管理されるので生産性が向上する「ニューエコノミー」がもてはやされますが、コンピュータ自身の生産管理がうまくできなかったのは皮肉ですね。
2007:サブプライムローン問題によるリーマンショック:下落率-56%
不明瞭な金融商品が引き起こした戦後最大の金融危機
- 最高値1549.38(2007/09)
- 最安値682.55(2009/02)
サブプライム・モーゲージ改めサブプライムローンとは信用情報の低い人向けに作られた住宅ローンでした。そんなリスクの高い商品を、リスクの応じて切り売りし、さらに新たな金融商品に組み込まれることで高い格付けがなされ、世界中で販売されていきます。その後住宅価格が上昇、サブプライムローンの返済が停滞し始め、ついには破綻。これを大量に売買していたヘッジファンドのリーマンブラザーズが破綻することとなります。
2018:そして現在、トランポノミクスの真っただ中
- 最高値2872.78(2018/01)
リーマンショックから脱却し、景気拡大を進めるアメリカ。「強いアメリカ」を掲げたレーガンのように、ビジネスマンであるドナルド・トランプ大統領の経済政策が続きます。今後何かを引き金に下落率50%程度のショックが起きるでしょうが、それはいつなのか、誰にもわかりません。
相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく
「Bull markets are born on pessimism, grow on skepticism, mature on optimism and die on euphoria.
(相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく)」
ジョン・テンプルトン
ショックによりどん底まで落ち込み、それに対策を講じることで株価は上昇、はじめは疑問に思いつつも、今回ばかりは違うとさらに上昇は加速し、「儲かった!」と思う頃にまた大きなショックが訪れます。
果たしていまはどこにいるのでしょうか?それがわかるのは、未来になってからです。
それでも長期的に見れば、成長し続ける米国株、途中で降りなければまだまだ資産が増えそうです。