米国株投資で億リーマン2号

アメリカ米国株で30歳400万円から50歳2038年までに総資産1億円を目指すサラリーマンの記録です。億り人のサラリーマンに向かってGO!!

【本】本多静六『私の財産告白』日本の古典本、バビロンというべきかバフェットというべきか

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2号です。

本のご紹介です。

 

『私の財産告白』本多静六

1950年刊行。「月給4分の1天引き貯金」と1日1頁の原稿執筆を実践し、貧農の生まれながら一代で巨万の富を築いた男・本多静六。モットーは「人生即努力、努力即幸福」。

 

前後半の二部構成

内容は、前後半の二部構成となっています。
前半は私の財産告白。巨万の富を築くに至った具体的な方法を自伝的な内容です。
後半は私の体験社会学。それらを通して学んだ、人との関わり方についてです。
個人的には前半だけで非常に満足できました。後半は1950年に書かれたにもかかわらず、サラリーマンの心得となっています。

 

重要部分の抜粋

ここからは重要部分の抜粋です。原文のままではありません。投資にまつわる、前半のみ書いておきたいと思います。

 

「月給4分の1天引き貯金」

「月給4分の1天引き貯金」とは、全ての収入(副業・利子も含む)の4分の1を貯金に回し、どんなに辛くとも残りの4分の3で生活すること、です。この方法は日本版『バビロンの大富豪』とも言えそうですね。この方法には2つ利点があります。1つは、早期に元本が大きくなり複利効果を望めること、もう1つは、若い時の貧乏・苦労によって人生の意義や価値認識を深め、堅実に生活向上を目指していく努力と幸福が生まれることです。

 

日本人の悪い癖

日本人の悪い癖に、お金を頭から否定し、正当に積み上げたお金でさえも非難する点がある。しかも、お金が欲しくないわけではなく、むしろ、他人の懐事情にまで敏感で干渉したがる。
先日アップした、『投資家が「お金」よりも大切にしているもの』の藤野さんが丸パクリしたかのようですね。笑

 

 

またこの時代に、すでに副業を推奨しています。自分の得意としていること、本多静六にとっては学問を、買い手の求めに応じて売っていたようです。

 

バフェット的な発想も

好景気時代には勤倹貯蓄、不景気時代には思い切った投資を、時期を逸せず巧みに繰り返す。このバフェットのようなバリュー山林投資によって成功したようです。

 

財産処分と相続について

最も難しい財産処分法、と題した章では、子孫に遺産を残すべきかに言及しています。結論としては、それは子孫をかえって不幸に陥れるものだとしています。幸せになるためには本人の努力が必要である。努力しやすいように教育し、早くからその習慣を与え、努力の必要な境遇を経験させること。余計な財産は利益をもたらさない。

 

成功について

成功の第一義は、経済生活の独立である。これなくして、どんな成功も世間は本当の成功とは認めてくれない。ケチと倹約は違う。義理人情を惜しむのはケチ、自分に対しては足るを知り、倹約すること。そして借金の保証人にならない、友人に金を貸さない。
見栄を張ったり、自分の器量、実力以上のことに手を出して、急に財産を増やそうと焦ることはかなず最後は躓きを招くので注意すること。

 

お金と社会について

金についての義理と人情は今も昔も、世界中でも変わりはない。世の中のことはほとんどすべて金銭が関わるので、金銭問題を離れて生きていくことはできない。金を馬鹿にするものは、金に馬鹿にされる。これが世の中の実情である。財産をむしるものは、財産権を認める社会に無視される。これが世の中の現実である。

 

最後に

この本が1950年に書かれていることが衝撃的です。いま多くの投資家が語っていることの根幹がここにすべて書いてあるような印象でした。バビロンともバフェットとも言えるような、日本人としてのお金に関わる本としては名作としていいのではないでしょうか。